呼吸するゆるく上下する胸を飾る赤い突起。

誘われるようにして唇を寄せ、ちゅっと音を立てて吸い上げてやると順平の身体が跳ね上がる。

荒垣がそれを押さえ込むように全身で伸し掛かりながら押さえつけると、舌でこねるようにして舐める。

与えられる刺激に答えるように、ぷっくりと隆起した赤い飾りをみると、荒垣は舌で舐っていた方とは反対

側の突起を指先で摘みあげる。

「…あ……っ…んっ！」

それまで感じていた甘く優しい快感とは明らかに違う。

直接腰に響くような、強い刺激。

荒垣の舌が這い回る度に己の意思など関係なく震える自分の身体に困惑したように、順平が呻く。

「…俺…男…なのに……なん…で…」

飾りを舐られ、抓まれただけで感じた強烈な快感に、順平が戸惑うのも無理は無いことだろう。

「…感じる場所に、男も女も…大して関係ねぇってことだ」

「…そういう…もん…なんっすか？」

不安げに、順平が荒垣を見上げる。

「……じゃなきゃ、なんでお前がこんな風に感じるんだ？」

そう言いながら荒垣は、視線を足の付け根辺りで既に立ち上がっている順平自身に向けると、その状態

を順平にも知らしめるように、空いている手でズボンの上からその形をなぞる。

「ひぁっ…ぁ…！！」

その刺激に、順平の身体が雷に打たれたようにびくびくと跳ねる。

「…このままじゃ、きついな」

そういって、荒垣は片手で順平のズボンを器用に寛げると下着ごと引き下ろした。

「あっ…や…！！」

いきなり露にされた下肢を隠すために順平が足を閉じようとするのを遮る様に、荒垣が順平の足を掴ん

で大きく割り広げるとその間に自分の身体を滑り込ませる。

明かりの下で露にされた己が恥ずかしいのか、順平が顔を真っ赤に染める。

「…だめ！！」

薄い叢を掻き分け、節ばった荒垣の大きな手が順平の制止の声にも躊躇うことなく触れ絡み付いてく

る。

「…ひ…っあ…ぅ…」

熱く脈打つ根元から括れの部分へ緩々と這い登るように触れてから、うっすらと先走りすら滲ませている

先端を指の腹で擦るようにしてやると、手の中の順平自身の大きさが増す。

「…まあ、俺からすれば…お前が感じるならそれで構わねぇんだが」

自分の与える愛撫に善がるその姿は例えようもなく愛しくて、どこまでも追い上げてやりたくなる。

やんわりと握りこんでから、根元から先端へ向けてリズムをつけて扱いてやる。

「…んっ…はぁ…っ」

荒垣の手が動くたびに生み出される快感は、自分でする手淫などとは比べもにならないほど気持ちよく

て、もっとして欲しいと強請る様に、順平の腰が揺れる。

「あ！…あ…っ…」

ゾクゾクと背中を這い登ってくる快感に、意識が焼けてしまいそうになって、必死に順平が頭を振る。

「…順平」

「ああぁぁっっ！！」

甘い低音で愛しげに名を呼ばれ、耳朶に歯を立てられると順平は一気に昇りつめ、荒垣の手の中で弾

けた。

「…ごめ…な…さ…」

はあはあと上がる息を何とか言葉を必死に紡ぐ順平を見て、荒垣が小さく溜息を吐く。

「謝ることなんてねぇだろ？」

「で…も…」

簡単に果ててしまった自分が恥ずかしい上に歯がゆいのか、順平が眉を八の字に下げる。

「…感じてくれた証拠だろうが、これは」

そういって、荒垣が掌に受け止めた順平の迸りを見せ付けるようにして舐めてみせる。

「…な！！」

「…甘いな、順平のコレは」

「…！！！」

ーーーーこんな…恥ずかしい台詞を言うような…人だったんだ…荒垣さんって…

荒垣の台詞り行動に順平が絶句するのをみて、荒垣が困ったように笑った。

「…そんな風にいちいち可愛い反応見せると…本当に加減が効かなくなるぞ？」

「…可愛いって…俺見て…んなふうに思うのは…荒垣さんぐらいっしょ」

じっと自分を見つめてくる荒垣から視線をはずすようにして、順平が俯く。

「お前は、自分がどれだけ可愛いか…自覚が足りねぇ」

そう言ってから、荒垣は順平の手を掴むと服の上から自分の昂りに触れさせる。

「…！！！」

「お前を見てるだけで、こんなだ…」

「…あ…荒垣…さん…」

自分が達する姿を見た荒垣がこんなに昂っている。

そう思っただけで、順平の腰の辺りでじゅくじゅくと濡れた疼きが生じる。

「……そのまま、力抜いてろ」

そんな順平の変化を見て取ったのか荒垣はそう囁くと、順平の足を大きく広げて、順平自身の更に奥に

ある蕾を露にする。

「あ…！！」

荒垣の言葉からこれからされる事を瞬時に悟ったのか、順平の身体がビクリと震える。

「……怖いか？」

「…怖くないっていったら…嘘になるけど…でも…大丈夫っすよ、荒垣さん」

荒垣さんが、俺に酷いことする訳無いって…俺、知ってるから。

そういって、順平が微笑むのだった。