屋久島にて・・・
製作参加者<明さん・ウタタネさん・鳴峰>
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屋久島一日目 昼
浜辺に主人公の姿はもうない。遠くからは途切れ途切れに女子達のはしゃぐ声が聞こえる
順平は真田と誰もいない岩陰に、二人きり。周りは静かな波の音に包まれている
「さ、真田サン・・・ホントに・・・ここでッスか?」
「当然だ。こんな機会はそうないぞ?」
「ぅ〜・・・そっすけどぉ・・・ココ、大丈夫なんですか?死角にはなってますけど、人こない?」
「こない こない」
そんな保障はない。そんなことは分かっている しかし、真田の雰囲気からして とても逃がしてくれそうにない
「ここは完全に桐条のプライベートビーチだからな。容易に人が入れないようになっている」
さっきまでお前達がいたらへんと違ってな、と真田は続けた
「そうなんスか?真田サン、よく知って〜・・・んむっ」
順平の言葉を遮るように口付ける
「今更そうジタバタ足掻くな・・・そうやって話すほど、人が来る確率が増えるぞ?」
まさか見られたいのか?と意地悪く笑う。んなわけあるか!なんかバカにされてるみたいで気にくわない
「っ・・・じゃあいっすよ、オレあっちで一人で泳いでくる!」
「逃げるのか?」
背後から聞こえてきた言葉に固まる順平に真田が追い討ちをかける
「それとも人の見られてるところでヤられたいのか?・・・ああそうか、気が付かなかった。すまなかったな」
この調子だと本当に人の見ている前で始めそうな気がする・・・まさかとは思うが・・・しかし、本気だったら・・・?
完全に固まった順平の手を真田が掴む
「チェックメイトだ」
グイッと勢いよく引き戻される。あっという間に組み敷かれて、再度強くキスされる
「んっ・・・ンむっ・・・・・・・・っぅぁ、は」
「・・・・・・・ふ・・・っ」
すぐに舌を絡めとられて深く口内を侵される。ヤバい、いつものパターンだ
何度も何度も角度を変えて繰り返される口づけに、次第に順平はうっとりしてくる
「ぁあ!?」
突然あがる嬌声。なんと真田が突然水着の上から順平の既に兆し始めていた欲望を掴んだのだ
「・・・・・なんだ、お前ももう興奮しだしてるじゃないか」
「ん、なっ・・・だって・・・こんなキスされたら・・・しょーがないっしょ・・・」
「ふっ・・・そうだな。そうなるように俺が躾たんだから、当然だ」
すこぶる楽しそうに真田は嗤う。時折覗かせる、サディスティックな笑みで
それを見た順平は嫌な悪寒に襲われた
こういう笑みを浮かべるときは、自分にとってよからぬこと(真田にとっては楽しいこと)が起きるのだ
そして、その予感は正しかった
「折角の屋久島だ、時間もたっぷりあることだし・・・ゆっくり楽しもうじゃないか」
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「やっ・・・さな、だ さん・・・・・・ぁ、もっい、かげん 放し・・・やぁっ!」
あれから体中をさんざん弄ばれて、ひどく敏感になってしまった躰。真田の指が肌の上を滑るたびにビクビクと反応する
だが、順平はまだ一度もイッていないのだ。いや、イカせてもらえない と言うほうが正しい
「駄目だ、まだイカせてなんかやらない」
まるで玩具でも扱うような手つきで順平の欲望の根元を強く掴んで離さない真田が残酷に笑う
順平の先走りで濡れた両手の片方を顔に近づけると、まるで支配者のように順平に命令した
「舐めろ」
(舐めろ・・・って・・・・・・・・ぅうわ、真田サンすっげー楽しそう・・・・・・)
「どうした、イカせて欲しいんだろ?これくらいのサービスはしたらどうだ」
「アンタ・・・・・・んっとに意地悪ぃ・・・・・」
順平は涙をめいっぱいためた両目で真田を睨みつける・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・すると
「なんだ、今日は随分と反抗的だな 順平?・・・・・まだ、足りないみたいだな」
先刻の笑みとは明らかに違う・・・・・凄みと狂気を含んだ嗤い。・・・・・・ヤバイ、オレ何かスイッチ踏んだ!?
「あ、ぐぅっ!」
真田はギリギリと順平の欲望を締め付ける力を強める
「するのか、しないのか、ん?」
順平は痛みの中、必死で声を絞り出す
「うあ・・・な、舐めま、す。舐めるからっ!!」
最後は悲鳴のようになっていた
「そうか」
やっと力を緩められる・・・・・依然、達せないように締め付けてはいるが
目の前に差し出された指におずおずと舌を伸ばし、真田の指によって掬い取られた自分の先走りを舐め取っていく
真田と体を重ねるようになってから幾度となく味わった<自分の味>
一人でシてる時には、こんなことする日がくるなんて夢にも思わなかった
舌と指が絡み、ピチャピチャと濡れた音をたてる
「・・・・・・・・・ぅん・・・真田サン、もう いい?」
一通り丁寧に真田の指を舐め終えて、順平は真田に聞いた
「まだだ・・・・・こっちが残っているぞ?」
真田は順平の唾液で濡れた指で自身の下肢を指差す
(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・マジかよ)
「嫌だ、という目をしてるな・・・けどな、順平 お前に選択権なんてないんだよ」
くすくすと真田は嗤って、順平に告げる
「上手くいったら御褒美をやるよ・・・しっかり、しゃぶれよ?」
「拒否は許さない」 真田を纏う空気が肌にピリピリと痛い・・・
「嫌だ」と言ってみようものならば、本当に何をされるか・・・・・・・・・想像もしたくない
順平が恐怖で硬直していると、突如なにかで順平の欲望がきつく縛り上げられた
見ると白い布きれが巻きついている・・・真田の白いシャツの切れ端だ。呆然としていると、あっという間に両手も拘束される
「ずっと握り締めてるわけにもいかないからな・・・上手にできたら解いてやる。ホラ、順平」
「っ・・・・・・・・・わ、かりました」
順平は両膝を地面についた体制になる。真田は立ち上がっているので目の前に丁度、腰のあたりがきた
しかし真田が水着を穿いているために直接舐めることができない。どうしようかと悩んでいると真田が自分で脱いでくれた
真田の欲望が太陽の下に晒される。真田のソレは既に硬く、そして大きくなっていた
これがいつも自分を貫き、狂わせてきたのだと思うと・・・ぞくぞくしてきた
「・・・・・・・・」
一つ息を吸い込むと、思いっきりソレを頬張った
できるだけ奥まで咥え込み、夢中で舌を絡める。目を閉じて舌先に全神経を集中させて必死に真田の感じる場所を探る
(やばっ・・・目閉じてるといつもよりでっかく感じる・・・真田サン、お願いだからはやくイって・・・!)
真田のモノを舐めていると、自分のソレも反応して先端から液体が溢ていくのを感じる
はやく、このどうしようもない熱を開放して欲しい。 はやく、はやくっ・・・・・・!
「随分と美味しそうに舐めるな、そんなに欲しかったのか?イイ顔をしているぞ、順平」
違う、と言いたくても口腔では真田がいっぱいになっていて言葉にならない
「・・・・・ん、うー!!」
「そうか、旨いか」
せめて意思だけでも伝われと上げた唸り声は逆に解釈される・・・十中八九順平の言いたいことがわかっての仕業であろうが
いっそ噛み付いてやろうかとも思ったが、やめておく。明日もあるのだ 足腰が立たなくされては困る
ポタリと上から落ちてくる液体・・・見上げると、真田の顎を伝い汗が滴っている
どうやら真田も口で言っているほど余裕があるわけではなさそうだ
時折、快感の波が真田を襲い 声にならない吐息が漏れる
(もうちょい・・・オレも、も・・・限界っ・・・・・・苦しい・・・はやくイって、真田サンっ!!)
その時だ、突然順平は頭を掴まれ真田のモノから引き剥がされた。舌の先からは溢れた唾液が糸を引き零れ落ちる
「ん゙、なっ!!!?」
真田は順平を地面に転がすと、いつもより乱暴かつ素早くナカを慣らし猛りきった自身を挿入した
「うあっ・・・痛っ・・・・!」
「すまん・・・!!」
謝りながらも進める腰は止まらない。やはり真田も相当堪えていたようだ
初めは真田の乱暴な動きに苦しげに顔を歪ませていた順平だったが、その声にも次第に甘い響きが混じる
「ふ・・・くっ・・・・・・・ぅん、ぁ、っぁあ、は・・・っ」
「イイ、声出すじゃないか・・・っ」
(誰が出させてんだよ・・・!気持ちヨクねぇことねぇけど・・・痛ぇ・・・)
縛られた手を無理に動かせば擦れて痛い
「コレ・・・っも、外して・・・ッ」
「駄目だ」
さっきは謝った癖に、懇願する順平に対しては冷たく言い放つ真田
(フザケンなよ・・・!自分ばっか楽しみやがって・・・・・・!!)
理不尽なことばかりする真田に対して少々ご立腹の順平
しかし、ここで感情に任せて文句を言えば「お仕置きだ」とか何とか言って更に無体なことをするに決まっている
ならば、どうするべきか? 答えは簡単
「真田サン・・・・・・」
真田の瞳をじっと見つめる(ここで潤んだ瞳を最大限に活用すべし)
「な、なんだ」
当然ドキッとする真田、ここで一回俯いてから再度真田を見つめ恥ずかしそうに囁く(ここテストに出ます)
「・・・さなださんと・・・いっしょに、イキたい・・・っす」
更に順平はトドメだと言わんばかりに真田の唇に吸い付く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・プツン ぁれ?なんか、キレた音
「順平っ・・・・・・・・・・・・・まかせろ!!!!」
(まかせろって!?・・・・・・何を!!?・・・・・・ちょーっと・・・やりすぎた・・・かな?)
そう思った時には既に遅かった。一度火が付いた真田の暴走は止まらない
「愛してるぞ順平!めいっぱいヨくしてやるからなっ!!」
(ぇぇぇええ〜〜〜〜ちょ、なにこの人勝手に解釈してんのっ!?つか、オレそんなこと言ってな・・・・・・・・・・・・・・)
「さ、真田サン!!ちが・・・コレ、外し・・・」
「あぁ、大丈夫だ。俺に任せておけば」
「何が!?何が大丈夫!!?むしろアンタが一番危険じゃ・・・ッ」
聞く耳持たず だって真田。 激しく打ち付けて吠える姿は正に野獣。鼻からは興奮の血。ムードもクソもない状態
「ちょっ、待っ・・・ッぅあ・・・っ!!」
激しさを増す抽送、しかし自身と腕を布で縛られたままの為にどうすることもできない
「や、あっあっ・・・も、ゆるしっ・・・」
後悔さきに立たずとはこのこと。結局順平は真田が正気に戻るまで延々と達することも出来ずに喘がされ続けたのだった
合掌 (チーン)
「ンなヒマあったら助けろ!!・・・ぁ、やあっ!!」
一日目 昼 終了
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桐条家の豪華な食事を満喫した順平はすこぶる上機嫌だった
昼間のことは災難だったが、コトが終わった後の真田はひたすら謝り順平のご機嫌とりに必死だった
(ま、腰の痛みもディアラマかけたら随分よくなったし そろそろ許してあげよっかな〜)
そう考えていたところに、廊下で真田とバッタリ出くわす・・・・・真田は案の定気まずそうにしている
見ているとうろたえている姿が可笑しくて、思わずプッと噴き出してしまう
「な、何が可笑しい・・・!」
「ックク・・・っ!何がッて・・・真田サン挙動不審・・・」
「な・・・!おまえが・・・怒ってるんじゃないかと・・・俺は・・・!」
(そんなに後悔するならヤるなってんだよ・・・)
「もーいいっスよ」
ピラピラと手を振って許してやる。変な真田サン見れたし、いっつもある意味変だけど
「順平・・・!!」
感激したように真田は順平を抱きしめる
「ちょ、苦しいっスよ真田サン!」
ジタバタと暴れると、真田は腕を苦しくない程度まで緩めた
しかし、拘束自体は解いていない。真田はその状態のまま順平に口付ける
「・・・ん・・・・・・」
角度を変えながら、何度も何度もキスをされる。その度に口付けは深くなっていき
順平の頭はだんだんと考える力を失っていく
それが暫く続いた、その時
「・・・ふ・・・ん・・・んぐっ!?」
遠くから聞こえてくる話し声・・・こっち、来る!?・・・・・・・・・ヤバい、あの声は・・・ゆかりッチ達だ!!
真田も声に気づいたのか、思っていたよりあっさりと唇を離し腕の拘束も解く。順平はホッと息をついた
(やっぱ昼間のコトもあるし〜無茶なことはしねーか・・・カンシン カンシン♪)
そのままゆかり達と「おやすみ」を言い交わし、また廊下には二人きり
真田に目線を向けると明らかに「もの足りない」って顔をしている
実を言ってしまえば、順平にもさっきのキスで火がついてしまっていた
モット、欲シイ?・・・・・・躰がその先を求めるのか、順平は無意識に舌で上唇をペロリと舐める
(でも、真田サン凹んでたしな〜もしかしたら、このまま寝る・・・とか言い出しかねねぇかも・・・・・・)
「・・・・・・っと・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぁ、の〜・・・部屋、いきません?」
「!!・・・・・・ああ、お前がそう言うなら」
いつになく積極的な順平、それを聞いて真田の頭からは昼間の失敗など消し飛んだ
(随分と、厭らしい躰になったもんだな・・・)
そう、心の中でニヤつくと フ、とアノ存在を思い出した
どうやってアレを使おうかと悩みながら、自分の部屋へと順平を誘導する
頬を染めた順平をベッドへと腰掛けさせる・・・・・・さて、とりあえずアレだな
真田はきちんと整頓されている食器棚から、いかににも高級そうな細かい硝子細工の入ったコップを手に取り
次に冷蔵庫から銀色の水筒を取り出した。そしてその中身をコップに注いでいく
「なんすか?・・・ソレ」
順平が真田の背中に問う
「これか?これは俺がトレーニング後にいつも飲んでいる特製ドリンクだ。結構イケるぞ?」
しれっとした口調で答える、今の言葉に嘘はない。だが真田は素早い手つきでコップの片方に透明な液体を数滴落とした
水筒を冷蔵庫に戻し片方のコップを順平に渡すと、真田は自分の分を一気にあおり空にする
ふーん・・・と、順平はそのドリンクとやらを数秒見つめていたが、何の疑いもなくソレを口に運んだ
「・・・・・・・・・・・・不味くもないっすけど・・・美味くもないっすねぇ」
「俺は気に入ってるんだがな。お前、ラーメンばっかり食べているから味覚がおかしいんじゃないか?」
アンタが言いますか、と反論。二人で笑いあい、しばらくは屋久島のことで話が盛り上がる
・・・・・・数十分後、順平は顔が火照ってきているのに気付く
(?・・・まぁ、クーラー効いてるっつっても熱いしなぁ)
大して気にせずにいるとだんだん躰が震えてきて、持っていたコップが手から滑り落ちる
だが、幸い高級そうなカーペットのおかげで割れずには済んだ
「あ・・・れ・・・?何、だ・・・?」
「何をしている、順平。割れたらどうする」
順平に異変が出る理由を知っている真田は、口端が上がるのを必死に堪えて真顔で注意する
「す、すいま・・・せ・・・ッ!?」
真田が順平の腹の辺りで零れた液体をタオルで拭くと、ビクッと過剰な反応を示す
「あッ・・・!?ちょ、待って・・・ッ何、で・・・」
「どうしたんだ、順平?拭いてやってるんじゃないか、大人しくしろ」
咎めるように言いながら、真田は順平の服を丁寧に拭っていく
「・・・・・・っは・・・」
普段ならば気にも留めない動き、それに何故だか敏感に反応してしまう
なにかが、変だ
感覚が敏感になっている分、上手く思考が働かなくなってしまっているが・・・それだけは分かる
けれど、それが何故なのかは順平には見当もつかない
「順平・・・・・・具合、悪いのか?・・・・・・・・・まさか、昼間の・・・ッすまん」
「あ、あああやまんないで下さい!そんなんじゃないですからっ・・・真田サンが、悪いんじゃないッス・・・」
いや、原因は俺なんだがなぁ、と心の中で真田はほくそえむ。
口では謝っていても上辺だけ、もちろんこのまま寝かせてやる気は更々ない
順平はもう、後戻りできない。それを真田は知っている・・・だからこそ、あえて引く
「無理をさせるつもりはないんだ・・・・・・なんなら、このまま寝てしまっても・・・」
「っや・・・・・・!!」
躰を拭き終えて離れようとする真田の腕に咄嗟に順平がしがみつく
いつもとは全く違う真田の態度に順平は戸惑いを隠せないでいる
「どうした・・・?俺のことなら気にするな・・・昼間のこともあるし・・・」
「ちがっ・・・・・・オレ・・・ッ・・・」
必死にしがみついている腕はカタカタと震えて頬は更に紅潮し、瞳が潤む
(予想はしていたが・・・凄いな、コレは・・・・・・俺も理性がもつかどうか・・・)
「何だ?何が違う、どうしたんだ?」
「っぅ・・・真田、サン・・・ッオレ・・・おかっし・・・ッなんとか、して・・・ッ」
頭の中までボーッとして意識が白く溶けていく感じに抗おうとするが、躰がいうことをきかない
ただ、今は自分のものではない「熱」が欲しい
「どうした!?俺にできることなら何でもしてやるから!!」
まるで焦っているかように言う真田。自分は順平のことを純粋に心配しているのだということを印象付けさせる
(偶には、順平からも求めて欲しいしな・・・)
順平がきちんと言葉にして俺を欲しがるまで惚けてやろうと思う真田
「さ、さわって、欲し・・・真田サンっ・・・・・・止めちゃ、嫌だ・・・っ」
もっと刺激が欲しい。それが今の順平の正直な気持ちなのだろう・・・だが、まだ甘い。あくまでも白を切り通す
「どこだ?どこを擦ればいい・・・背中か?腹か?」
「ッ・・・・・・どこもっ・・・全部、ぜんぶさわって!・・・さなださんっ」
(どうやら限界・・・みたいだな、まぁ上出来だ。そろそろ許してやるか・・・)
「わかった」
真田はそう一言返すと、手早く順平の衣服を剥ぎ取っていく。それでも肌に指が触れるたび順平の躰は反応し、震える
「っぁ・・・・・・ゃ・・・・・・はっ、ん・・・・・・ぁぅ・・・」
いつも以上に敏感な反応が新鮮で楽しい
(待ってろ順平、すぐに 啼かせてやる)
そう心の中で囁くと、真田は順平の躰を纏っていた衣服の最後の一枚を剥ぎ捨てた
「あ・・・や・・・んっ」
「すごいな・・・・・・」
いつもより激しく反応する肢体に真田自身も興奮する
(お望みどおり触ってやるさ・・・全部、な)
手始めに、顔の両頬を手で包み込むように触れる
そのままゆっくりと首筋のラインを確かめるように手を下へと進める
真田の両手が順平の肌の上を滑り、マッサージをする時のように手の平で肌の内側を軽く刺激してやると
順平の躰がビクビクと跳ねる・・・触れているだけでも達してしまいそうな勢いだ
順平はシーツを握り締めて真田の与える感覚に酔いしれている
「順平・・・」
切なげな吐息を漏らしている顔を正面から覗き込むと、順平の方から口付けてきた
積極的に自分から舌を絡め、その感覚を愉しんでいる順平
こんな光景、そうそう拝めるものじゃない。持ってきて正解だったな、と真田は心底思った
順平のキスに答えるように、こちらからも舌を絡め、吸ってやる・・・・・・・・・・・・・・・すると
「・・・・・・・・・・・・・・ン、くぅっ!!」
その瞬間・・・順平の躰が強張り、ビクンと痙攣する
見ると下腹部には、今さっき順平自身から吐き出された白濁した液体が・・・・・・まさか、キスだけで?
「順平、もうイったのか?」
「ぁ・・・っ・・・・真、田サ・・・んんッ」
名前を呼び、また深く口付けられる
一回イったというのに、まだ激しく求めてくる順平。もっと強い刺激を与えたら・・・楽しみで仕方ない
ただ、ヤり過ぎて壊してしまうかもしれない・・・そう頭の端に一瞬浮かんだが
それを考えられる俺の理性も、もう持ちそうに無いな
そう思いながら、真田は順平の吐き出した精液を順平自身に擦り付けながら反応を見る
「あっあっあぁっ!!!」
(このまま触ればまたすぐにイキそうだな・・・)
「おい、順平」
呼びかければ、トロンと溶けた瞳で真田のほうにゆっくりと目線を向ける
「次は、どうして欲しい?触るって、どこをだ?」
「っぅ・・・ど、どこでも・・・イイッからっ・・・ッは、早く・・・ぅぅ」
「アバウトだな・・・そんなに早くしてほしいなら、お前が動け」
順平のモノからスゥッと胸まで素早く指を滑らせれば、悲鳴に近い声が上がる
「あぁ・・・っ・・・・・・・ッ」
ビクッと反応した後、よほど余裕がないのか真田のズボンに乱暴に手を伸ばす
「・・・おい、もうコレが欲しいのか?厭らしい奴だな・・・」
「はっ・・・早く・・・しねぇと・・・オカシク、なる・・・ッ」
手が震えてベルトはガチャガチャと大きく音を立てるだけで、上手く外れない
もどかしさでいっぱいになり、涙を流しながら求める順平
その光景に何故だか真田は快感を覚える・・・・・支配欲とでも言うのだろうか
「真田っサンッ・・・!!ぅぁぁっ・・・!!」
今にも壊れそうになっている順平を見て、そろそろ要求に答えてやってもいいかと思う
自分でベルトを外して前をくつろげてやる、すると堪らず順平が懇願してくる
「さっ真田さっ・・・はやくっは、やくぅっ・・・もぉ・・・げん、かい・・・」
「ほら、来い順平」
ベッドに座り自分のもとへ順平を引き寄せ、跨らせる
順平も自らに真田のソレをあてがうと、戸惑うことなく一気に腰を落とした
「ひ、っぅ、ぁぁあああああっ!!!」
一切慣らすことをしていなかったが、順平は真田を根元まで咥え込み
圧倒的な衝撃と快楽に、順平はそのまま二度目の欲望を放った
「っぁ・・・は・・・はぁっ・・・・・・」
挿入と絶頂を同時に味わった反動からか、順平は荒く息をして躰を震わせている
だが二度目の絶頂を迎えたにも拘らず、順平のソレは未だ萎えることをせず上を向いて蜜を零している
真田自身を最奥まで呑み込んだ内部も順平の呼吸に合わせて躍動し、絶えず真田を刺激する
上気した肌と、上を向き己に与えられる快楽に喘ぐ順平
何とも例えられない蟲惑的な光景に、真田は見ているだけで達してしまいそうな自身を必死に抑えた
そして余裕の笑みを無理やりに浮かべると、順平の耳元で囁く
「・・・・は、ぁ・・・・・・んっ・・・」
その吐息にすら激しく跳ねる順平、しかし言われたとおりに真田の肩に手を置くと上下に動き出した
『・・・自分で、動けるな?』・・・そう真田に言われるがままに
「ん・・・・・ふぅ・・・・・っ・・・ぅん・・・」
真田の上で淫らに腰を振る順平、己の欲望の命じるがまま自分のイイ所を刺激しようと必死に探る
はじめはゆっくりと真田の感触を愉しんでいるようだったが、次第にその動きは激しさを増していく
目一杯腰を浮かせ、抜けそうになるまで引いては体重に任せてまた一気に腰を沈めることを繰り返す
「っあ、ぁあ・・・ひ、ぁ、っう・・・ん、ぁああっ!」
腰が上下するたびに順平の喉からは大きな悲鳴じみた嬌声があがる
もう恥ずかしいなどという仕草は微塵も感じられない
ガクガクと躰を揺すり、ただ快楽だけを追い求める順平の動きに耐え切れず真田はその内部に己の欲望を吐き出した
「く・・・・・っぅう・・・・・・・・・・」
「ふぁ・・・・・・・・熱ぅ・・・・・・・・・っっ」
内部に突然放たれた熱の塊に順平も思わず動きを止めたが、その熱さえも今の順平には快楽を増幅させるものでしかない
少しの間動きを停止したあと、再び動き出す
「・・・っああ、ぁ・・・っ、・・・ぅ、んあっ!」
抽送のたびに順平の欲望から溢れていた白濁がみるみる二人の腹部を汚していく
次々と絶頂を迎え、その勢いはまるで留まることを知らないようだ
躰全体を使い激しく上下を繰り返す躰
(まるで、壊れた玩具・・・・・みたいだ)
そんなフと浮かんだ真田の思考も、順平によって強制的に与えられる快楽の波に飲まれて消える
閉じることを忘れた順平の唇からは、唾液が顎を伝い胸元へと零れ落ちていく
快楽に溺れこのままでは本当に壊れてしまったのではないかという錯覚にさえ陥る
順平はビクンッと躰を震わせて、もう幾度めかの絶頂を迎えると
そのまま糸が切れた人形のように勢いよく後ろへと倒れこんだ
その衝撃で真田のモノが順平から抜け、内部からは真田の注いだ精液がゴポ。と音を立てて溢れ出し
太腿を伝ってはシーツに染みを広げる
「ぅぁ・・・・・・ぁ・・・・・・・はっ・・・・・・・・・・・・」
目も虚ろに息も絶え絶え、といった様子の順平を真田が抱き上げる。その真田もゼィゼィと肩で息をしている
「じゅ・・・順平・・・・・・大丈夫か?しっかり・・・してくれっ・・・」
今度ばかりは演技ではなく、本気で順平を心配して声をかける真田
だがそれに返ってきたのは、真田の背中にガッシリと回された両腕と・・・順平の声
「やめちゃ・・・ダメッ・・・・・・足りない・・・もっとぉ・・・モット、頂戴?サナダ、サン・・・」
それは今の真田にとっては死刑宣告にも似た響きを持って・・・・・・
真田は全身の血の気がザーッと音を立てて引いていくのを感じた
不敵にニィ、と笑う順平の顔が「Noとは言わせない」と言っている
(これは・・・何かの天罰なのか?)
思い返せば心当たりが多すぎる。恐らくこれは「自業自得」というのだろうと、遠のく意識の中で真田は思った
明日 生きて朝日を見たい それだけが 真田の願い
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屋久島二日目 昼 海岸にて
海辺ではしゃぐ順平を視界の端にいれつつ、真田は黄色い太陽を見上げていた
(な・・・なんで順平はあんなに元気なんだ・・・?)
昨日の情事なんてまるでなかったかのようなテンションの順平に尋常じゃない恐怖を憶えつつ
真田は生きている実感をパラソルの日陰で噛み締めていた
「真田さーん!折角の海でなに休んでんですかー泳ぎましょうよー!!」
遠くから聞こえる順平の声。昨日のことを思い出すとまだ躰に震えが走る・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・ハイ」
何故か敬語で。ため息にも似た消え入りそうな声でボソリと返事をすると
真田は重い腰を引きずりながら順平のいる海辺へと足を進めた
・・・・・・・・もう二度と「あの」薬は使うまいと、心に誓って
この屋久島旅行で、真田に「処刑」とはまた別のの巨大なトラウマができたことを 本人以外は・・・誰も知らない
* おわり *