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情事のあとはくたびれてしまって指一本も動かせない順平は、彼が施す後始末を黙って受け入れる。
本当は恥ずかしいし自分がしたいのだけれど、受け入れる側である順平は負担がかかり終わった後には動けるのはいつも決まって彼だけなのだ。
毎回のことながら体力の差は如何ともし難い。
最初のころはいちいち拒否していたが自分のせいだからと譲らなかった彼に根負けしてからは何も考えないように、ぼうっとしていることにした。
意識さえしなければいたたまれない気持ちに苛まれなくて済むと気付いたからだ。
だから今回もいつものように、順平はベッドに転がって天井をぼんやりと見上げていた。

ふと、彼の掌の感触がなくなったのに気付き完了したのかと思い視点を下げる。
そうすると彼が足の先に位置を陣取っていてるのが見えて、順平は不思議に思った。
だがそんな疑問も次の瞬間木っ端微塵に吹き飛ばされてしまう。

彼は跪いた状態のまま、躊躇いもなく順平の足の小指を口に含んだのだ。

ぬめった感触が電撃のように一気に脳にまで伝達してきた。
「……ぅぁ!?」
いっそ恭しいとでもいうような態度で彼は舌を這わせる。
順平は知っている。
この目の前の人間が、どれだけ誇り高く、何者にも足を折らずに生きてきたか。
「や、め……おねがい、だから……っ!」
懇願にも耳を貸さず一心に舐める動作を続ける姿を見ると、彼を汚しているような気分になってくる。
このヒトは、そんなことをさせてはいけないヒトなのに。
自分は、そんなことを受けるような人間ではないのに。
今すぐ止めさせなきゃ。
ああでも。

どうしよう―――――きもち、いい。

背徳感と、心の奥底から湧き上がってくる歓喜と快楽。
どうすることもできなくてシーツをぎゅっと握り締めて耐えるしかなかった。
その間にも彼はゆっくり、ゆっくりと舐めまわす。
指と指との狭間から隣の指へと移りまた愛撫する。
そのたびに順平の肢体はびくびく震える。
そうして一本ずつ愛撫していってやっと最後の指が終わり、唇が名残惜しげに離れていく。

ほっとしていると、その間ずっと俯いていた彼が顔を上げる。
その瞳に宿るのは、ちろちろと燃える欲情の炎。



順平は再びのしかかってきた彼の背に腕を廻した。





あとがき
「彼」が誰か特定したほうがよかったかなあと思いつつ、最初書いたときは決めてなかったのでそのまま「彼」でいくことに。
もともとのは没ってたネタだったんですけどリサイクルしました。
足舐めってマニアックだったかしら・・・引かれないかちょっと心配(汗
ナルさんとこの絵チャで投下してみたらしのぐさんが絵にしてくれまして(彼が真田ver)、それがなんかもう素敵すぎて鼻血出るんですよ・・・・!